宅建士って多すぎ?データから見る現状と今後の価値とは

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宅建士は不動産業界で必須ともいえる国家資格ですが、近年は資格者が多すぎるのでは?といった声も聞かれます。

毎年数万人が新たに合格し、登録者数は100万人を超える規模に。

このような状況の中で、宅建士の価値は本当に下がっているのか?

それとも、使い方次第でまだまだ活かせる資格なのか?

この記事では、最新のデータとともに宅建士の現状と将来性を読み解きます。

これから受験を考えている方や、資格取得後の将来に悩む方にも役立つ情報をお届けします。

目次

宅建士は本当に多すぎる?データで確認!

宅地建物取引士(宅建士)の登録者数は年々増加しており、令和5年度末(令和6年3月末)時点で約118万人に達しています。

これは、国民の約100人に1人が宅建士資格を保有している計算になります。

このような状況から、宅建士が多すぎるとの声が上がるのも理解できます。

宅建士の有資格者数は約118万人

国土交通省の「宅地建物取引業法の施行状況調査結果」によれば、令和5年度末時点での宅建士資格登録者数は1,183,307人となっています。

この数は、前年の1,154,979人から約2.5%増加しており、近年の傾向として新規登録者数も増加しています。

このデータは、宅建士の資格取得者が増加傾向にあることを示しています。

出典:国土交通省

フーラー

不動産業に居るからかもしれませんが、確かに私の周りにも宅建に挑戦する人は多い気がします。

宅建士が多すぎると感じる理由

不動産業界全体のニーズとバランス

宅建士資格は不動産取引に不可欠な「独占業務」がある一方で、1つの事務所につき5人に1人の割合で専任の宅建士がいればよいという規定があります。

つまり、実務で必要とされる人数は限られており、資格者数とのバランスが取れていないため「多すぎる」と感じられることが多いのです。

働いていない有資格者も多い

国土交通省の調査によると、宅建士の登録者数は約118万人ですが、実際に宅建業に従事しているのは約43万人前後とされています。

全体の4割弱程度しか資格を実務に活かしておらず、「ペーパードライバー」ならぬ「ペーパー宅建士」が多数存在している現実があります。

履歴書のための取得も多い

宅建士は国家資格としての知名度が高く、就職や転職活動でのアピール材料として人気があります。

特に不動産以外の業界を志望する人でも、「履歴書に書ける資格」として取得するケースが少なくありません。

そのため、実務経験のない有資格者が多く、飽和状態の印象を与える一因となっています。

宅建士の年代と性別の傾向は?

出典:不動産適正取引推進機構

30〜59歳が7割超!働き盛りの年代が中心

不動産適正取引推進機構の統計によれば、宅建士証交付者のうち30〜59歳の合計が71.4%を占めています。

30〜39歳が23.1%、40〜49歳が23.1%、50〜59歳が25.2%と、働き盛りの年代が中心。

経験と行動力のバランスが取れた世代が多いのが特徴です。

特に多いのは40代・50代

40〜49歳と50〜59歳は合わせて全体の約48%に達し、宅建士の中心層となっています。

この年代はすでに不動産業界で働いている人も多く、資格取得がキャリアアップや独立の一歩となるケースも少なくありません。

実務とのつながりが強い世代です。

男性が約7割、女性が約3割

宅建士証の交付者の性別を見ると、男性が約70%、女性が約30%という割合です。

不動産業界の現場では男性が多い傾向が続いていますが、今後は女性の活躍推進や働き方改革の流れにより、女性宅建士の増加も期待されます。

フーラー

まだまだ男社会の中もっと女性が働きやすい環境になるといいですね!

宅建士の価値は下がっている?

資格の価値は「使い方次第」

宅建士は法律で定められた「独占業務」がある数少ない国家資格のひとつです。

特に不動産売買や賃貸契約においては、重要事項説明など宅建士でなければできない業務が存在します。

活かせる場は、不動産会社はもちろん、管理会社、建築・リフォーム関連、さらには副業や開業にも応用可能。

価値は資格そのものよりもどう使うかで決まります。

今後の需要はどうなる?

不動産業界は高齢化が進行しており、今後ベテラン層の引退による人材不足が懸念されています。

また、DXやAI導入が進む一方で、対面での説明や判断が求められる場面も依然多く、宅建士の役割はすぐには代替されにくいといえます。

高齢化×人手不足×デジタル化の波に乗れる若手宅建士には、むしろこれからチャンスが広がる可能性もあるでしょう。

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まとめ

多すぎる中で、どう差をつける?

宅建士の資格者数は確かに多く、「持っているだけ」では差別化が難しい時代です。

しかし、実務経験を積むことや、接客スキル・提案力といった人間力の向上、さらに賃貸不動産経営管理士やFPなど他資格との組み合わせによって、自分の価値を高めることができます。

これから資格を目指す人は、取得後にどう活かすかというビジョンを持つことが成功のカギとなりそうです。

応援ありがとうございます(^^♪

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